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  • 執筆者の写真: Momoyo
    Momoyo
  • 2021年7月12日
  • 読了時間: 2分

黒い服を今日は久々に着ました。

上下靴まで黒です。

それは私がアシスタントの日だったからです。

黒子の仕事を頑張ろう!という日には「気合を入れて服装の気合を抜く」と言ったら良いのでしょうか。


黒い絽の着物を今年2月にブリュッセルでいただいた時、「黒い着物ってあるんだな!」というのが私の第一の感想でした。黒留袖というまるで歩く絵画展のような、特殊で格が高い着物もあるのですが、普通の着物ではあまり見たことがなかったのです。その頃、江戸時代について調べていたので、女性が黒い掛け襟をかけている姿などを浮世絵で見ると、鮮やかな着物の上から、あえてゴツく黒をかけることにより、まるで「ゴシック」というか「パンク」というか、そのすごいコントラストが「おしゃれ」になったので、全部黒いのを着るのなんてお坊さんぐらいでは(ていうかお坊さんが何色を着ていたのかはよく知りません)ないのかと。


現代では、真夏なのに、襦袢を透けさせながら着る黒い着物がある。一体どうやって扱ったら良いの?


そんな戸惑いを畳紙の中に押し込めたまま、とうとう7月を迎えたので「黒ねえ。着こなせるのかしらん」そう疑い深く絽を眺めていました。


そして今朝起きて、「そうだ、今日、アシじゃん」と寝ぼけ眼で思いながら、黒い普通のTシャツ生地のワンピを着て、黒い靴を履いて、黒い髪の毛を黒いゴムで止めて、なんなら黒っぽいピアスまでして演奏会のアシスタントをしました。そのあとも一日中活動して感じたのは、黒を着ていれば舞台にも上がれるし舞台裏でも働けるんだ、ということです。


絽の練習をした日には、なんとか黒が黒々しくならないように色を挿すような組み合わせをしてみたけれども、この次練習するときは黒を白だけで着てみようと思いました。涼しく見せるために黒い透ける着物を着る、それは光と影の模倣なのかもしれない、とふと思いついたのです。


舞台の上は、光。舞台裏は影。

両方を体現できる黒い服。

現代人は、黒という染料を大量に使ってそんな立場を手に入れたのでしょうか。



黒い服は、皆さんお持ちですか?

桃代


(オケの人は、舞台で光を浴びつつも黒子であります)










 
 
 

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