怖さ
- Momoyo
- 2019年10月25日
- 読了時間: 2分
更新日:2019年10月26日
ハロウィーンの季節。
怖い音楽を弾きまくるのが楽しい
季節がまたやってきました。
自分にとって怖くて好きだった曲は、
ルイ・ヴィエルヌというフランスの作曲家の、
オルガン交響曲の三番の一楽章。
オカルト音楽のようで、
「なんて怖い和音進行なんだ!」と
弾くたびに思う。
冗談みたいだけれども、
戸締りをしたばかりの
空っぽのロンドンの教会で、
この曲をフルレジストレーションで
練習した時、
「うわああああああ」
と叫び声が聞こえて、
教会の暗闇に目をこらすと、
ベンチの下?で眠りこけていた
イギリス人のホームレスの男性が、
紙のように真っ白な顔で
そこに立ちすくんでいた。
(以前のブログで書いたことがあるはず)
大丈夫だから、ただのオルガンですから、
と優しく慰めて、裏口から外に出てもらいました。
ポケットに、空のお酒の瓶が
突っ込んであって、漫画みたいでした。
あれは、絶対、怖かったと思う。
小さい頃、蛇が大量に出てきて、
音楽もひどく恐ろしい映画を
偶然テレビで見てしまって、
それは自分の悪夢内で再放送されていた。
それからはホラー映画を
見てしまった時は、
指で耳栓をして見るようにしていた。
とにかく「ホラー音楽」は
世界一怖かった。
音さえなければ、ホラー映画も
ちょっとコミカルになることに、
気がつきました。
そのあと皆さんが一番知っている、
バッハのトッカータニ短調の
入りのメロディーを、
色々な映画で効果音的に
インプットされるようになり、
気がついたら自分がそれを
弾くようになってしまっていたのです。
ただし、オルガン音楽が
怖い効果のあるような和声進行だったとしても、
「これは怖く弾こう!」
と思う曲はほとんどないです。
バッハのすべての怖い出だしの
プレーヌム短調系の作品は、
全く怖くするつもりなく
弾いているのに、
結果的に怖かったりする。
「怖い怖い」と自分でも思いながら弾くのは
ヴィエルヌの三番だけです。
Comments