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連弾

  • 執筆者の写真: Momoyo
    Momoyo
  • 2021年8月1日
  • 読了時間: 3分



明日のランディドルグ・コンサートでは、モーツァルトを弾きます。どのように毎週のコンサートの内容を決めているのか、いくつかのきっかけがあるなあと思うので、そのことをまず羅列してみます。


・月に一回が自分の担当なので、弾きたいメインの曲を月に一曲ずつ、毎月順番に入れていく

・月に一回は、同じ教会のオルガニストで演奏会主催者の一人でもある夫が弾く

・月に一回は、外部の方にお願いする(その人の好きな曲を選んでもらいます。こちらから内容をリクエストするのは11月の女性作曲家の月のみです。オルガンの女性作曲家は少ないので、かなり準備が必要になります。11月には聖セシリアという音楽聖人の日があるので、ランディドルグではいつしかそういう月になりました)。現時点では、ベルギー在住の方にのみお願いしていて、再自粛にならないことを祈りつつ、12月の終わりまで全演奏会を行う計算で、お招びする演奏家の方の予算を出しています(コンサートがずっとなかったため、毎週の終了後の献金が入っておらず、予算は小さいです)。

・月に一回は、生徒さんや子供達など(その後オルガン台を見学できるなど)、テーマを普通とは変えて、私と夫の二人で協力して企画する。半分ずつ弾くなど。


基本をこのようにして、月ごとに変化をつけるようにしています。


明日のプログラムは、ベルギーにいる友人が大きなお腹でランディドルグを聴きに来てくれたことに発端があります。「胎教」コンサートというものが日本にはある、という話を初めて夫にしました。胎教コンサートはモーツァルトが多いという印象が、私はあります。友人が来てくれた回は普通にロマン派のオルガン曲でしたが、彼女はオルガニストさんなので、多分お腹の赤ちゃんもモーツァルト以外でも「理解」してくれたのでは(どういう動詞を使うべきか迷いました!)と思います。明日のプログラムは、その友人に聴かせたいな!と想像しながら用意しましたが、私は彼女が妊娠何ヶ月目なのか詳しくはわかっていなかったので、実はもう無事に出産されました!なので聴きに来ていただくことにはならないのですが、良いきっかけをいただけたと思っています。もう一つ、娘がモーツァルトのヴァイオリン協奏曲を弾く予定でした。実際は仕事が入って彼女は弾けないので、私と夫で連弾!ということになりました。


企画段階で想像していたのとは違うコンサートになりますが、心持ちは同じで「胎教」のような、語りかける演奏にしようよ、と夫にお願いしました。連弾をするときに二人が違うものを目指しているとなかなかに難しいからです。モーツァルトのテンポ、雰囲気、フレージング、アーティキュレーションは、元々がオルガン曲ではないため、いろいろな可能性があります。そこにレジストレーションという、オルガンの音決めでダイナミクスも加えていくので、どのようなタッチで仕上げるのか、かなり口頭でもイメージを探り合って、夫婦なので自分の意見の言い過ぎには気をつけつつ(!)、練習していくのです。


連弾は二人というユニットですが、弦楽四重奏なら「カルテットは四人で結婚するようなもの」と言われるほどだし、さらにはオーケストラだとしても指揮者が「こういう雰囲気で」「こういう意図で」ということを緻密に伝えれば伝えるほど、演奏は息があったものになります。


楽譜に書いてある音楽を解釈して、言語で伝え合い、もう一度最後に音に還元して演奏する。なんとなく不思議な、「合奏」の世界です。


明日はうまく弾けますように。。。



桃代

(写真は、ピアノ用のモーツァルト・オリジナル連弾の譜面です。高音部を弾く人が右ページ、低音部が左ページで、両ページ同時に読み進むので譜めくりが多い)





 
 
 

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