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風雨

  • 執筆者の写真: Momoyo
    Momoyo
  • 2019年10月26日
  • 読了時間: 1分

寝室の窓に当たる夜の雨。

風雨の中に、

色々な音が混ざっている。


今夜生まれてくる子は

雨の音をお母さんの

お腹で聞くだろうか。


たまたま明日は冬だという夜、

午前二時から午前二時までの

空白の一時間の間も、


たくさんの雨つぶが落ちて

紅葉も風雨の中で

散りながら口笛を吹く。


考えたらホラー音楽の

一番の効果音は

風の音に似ている。


ホラー映画はテンポが早まる瞬間があって

風速を加速させるように

アッチェレランドして

怖さに平常心が追いつかないような

工夫がなされている。


普通の生活で

何が怖いだろう。

それはやはり、

今日と明日で

人間関係が激変していたら

怖いだろう。


家に帰ったら

もう自分がすでに家にいて、

家族に「お前は誰だ」

と聞かれる、ああいう話。


妊娠というのは

そう考えると

かなり怖い。


人が一人増えるのだから。

そこからその人は一生

人生に加わってくる。


風雨の日には

どこかで産み落とされる

命のことを

考える。



 
 
 

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